スマートスーツ研究会では、競走馬の騎手用のスマートスーツの可能性について検討してきました。その成果は「騎手用筋力補助装置」(騎乗動作解析とシミュレーションによる腰・膝負担軽減率の検証)として来週26日から開催される日本ウマ科学会にて発表することになりました。(発表は26日13:00の予定)
北海道日高地方は競争馬の産地であり、数多くの調教育成施設がありますが、調教技術者の多くは腰痛に悩まされています。我々のインタビューによれば40歳まで騎乗を続けられることのできる騎乗者は非常に少ないとのことです。
今回のシミュレーションは、馬市ドットコムの齊藤宗信代表とチェスナットファームの広瀬亨代表の協力を得て、浦河町の財団法人軽種馬調教育成センター(BTC)で実施しました。騎乗者にはプロテクターの下にスマートスーツを着用してもらいました。(写真)外見からはスマートスーツの着用はほとんどわかりません。
シミュレーションの結果、腰・膝の負担を16%程度まで低減できることが確認しました。今後は、開発協力者を募り実用化に向けた取り組みを行います。
日本ウマ科学会の日程は下記のとおり。
【日本ウマ科学会・第20回学術集会プログラム】
■日時:11月26日(月、午後1時)、27日(火、午前9時)■場所:東京大学農学部(東京都文京区弥生、地下鉄南北線「東大前」)
26日:3号館教官会議室、27日:弥生講堂■プログラム:
26日(月):総会、一般口演(全16題)、懇親会
27日(火):公開シンポジウム、一般口演(全13題)公開シンポジウムのテーマは「ウマ生産技術を考える!」で、「強いウマづくりの為に、生産界・技術者が目指すモノ」について講演・討論がおこなわれる。